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読書感想:吉原十二月/松井今朝子
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    引き続き読書感想。

    お正月に見ていたドラマ「仁」の再放送で、吉原への興味も再浮上。
    吉原の花魁たちの事をもっと知りたい、とまずは小説からスタートすることにしました。

    面白そうだったのがこの、直木賞作家、松井今朝子さんの吉原恋愛もの

    全く性格の違う二人の少女が互いにライバルとしてお職の花魁に育て上げられ、華麗な吉原遊郭で繰り広げられる男と女の駆け引き騙し合い、女同士の嫉妬や友情、それらを通して見る遊女の生き様がとても繊細に楽しく明るく描かれています。

    吉原と言うとどうもどろどろとした怨念じみたものを連想しがちですが、このお話は吉原の遊女の生活がとても明るく楽しい視点から見られます。

    特にこのお話は吉原の中でも格の高い花魁が主役ですので、品格や優美さを感じられます。今の高級ホステスさんと同じで、高い教養と品格、女性としての高いレベルの美しさ、内面性を求められる、最上級の女性にしか務まらないのが花魁です。

    遊郭にはお客様が守らなければならないルールも細かくあって、例えば一度訪問して花魁に会ったら、嫌でも2回目3回目も必ず行かなければならないとか、お馴染みになれるのは3回目からだとか、一度1人の花魁と会ってしまうと、同じ楼では他の花魁に交代できないとか、浮気をしたらお客様が他の花魁たちから辱めを受けるとか、お客様の方が不自由なのでは?と思う様なルールがあります。

    そんな決まり事も遊びの一つとして受け入れて、花魁と色恋の駆け引きをして遊ぶところに、当時の男性達の心の余裕を感じさせられます。ほんの一握りの裕福な男性たちのようですが。

    現代の、お金を持って遊んでいる男性たちの方がずっと下世話かもしれません。

    この小説は他にも遊郭での女郎達の生活が事細かに書かれていて、吉原の世界へ入り込むにはとても良い材料です。しかもハッピーエンドですので、安心です。

    吉原と言ってもピンからキリまでで、キリの方はもっともっと場末感が漂っていると思うのですが、そういう場末の女郎を書いた本も読みたいです。

    こういう、女性を描いた小説や本は大好きです。

    現代も女は色々なタイプがいますが、女同士集まると起こる問題は昔も今も、時代も場所も変わっても同じなんだろうと思います。

    素敵な男性を得るための騙し合いや足の引っ張り合い、嫉妬や羨望、妬み嫉み、自分が優位に立つための細工など。今でいうお食事会や女子会などでもたま〜に垣間見れます。面白いです。

    私も無意識のうちにそういう小細工、意地悪をしてしまう事もありますが、無意識と言うのがこれまた怖い。

    無意識と言うか、全く意識しないわけではないけれども、思い切り策略を練って、という事でもない、半無意識、という言葉が正しいかもしれません。

    半無意識=身についてしまっている、という事です。これほど怖い事はありませんが、99%の女に、この手の策略は身についているのです。これは断言できます。

    本人は無自覚な事の方が多いですが、無自覚な人ほどその策略はより一層レベルが高いです。悪気が無いからどこまでも出来てしまう。

    こういう浅はかなところが女の可愛いところなのですが、怖いところでもあります。

    そういう女が私は好きでもあり、嫌いでもあり、軽蔑する事もあり、尊敬する事もあります。自分も含め。

    私が吉原に惹かれるのは、女の可愛さも怖さもすべてが凝縮されている場所だからかもしれません。

    女という存在ほど、ご都合主義で、矛盾していて、自己愛が強くて、二面性があって、強いものは、他にないと思います。
    | Book | 23:29 | comments(0) | - | pookmark |
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