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読書感想:永遠のカンヴァス/原田マハ
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    インフルエンザ療養中の読書のひとつ。

    大分前に「山本周五郎賞受賞作!」の帯と、ルソーの絵の表紙に興味を持ち、買っていたものの読んでいなかった一冊です。

    まだ、いろんな点で興味を持って買ったものの、読んでいない本が山ほどあります。

    一冊ずつ読んでいかないと。

    この作家さんの作品は、「カフーを待ちわびて」という小説を読んだことがあります。これも自分では選ばない類ですが、当時大好きだった人が「綺麗な話だった」と言っていたので読んでみたものでした。映画化もされたほのぼのした恋愛小説ですが、確かに綺麗な話でした。

    好きな本で、その人がわかると言いますが、その、私の好きだった人もとても心の綺麗な人でした。

    私は、好きな本は何?と言われても、答えられないかも…。
    一冊に絞れないというのもありますが、「心の綺麗な人」とは決して言われない類でしょう。

    さて、この「永遠のカンヴァス」は、アンリ・ルソーの研究家が主人公で、ルソーの「夢」を鍵としたミステリーがかったお話です。最初は岡山から始まるのでローカルな話かと安心して気楽に読んでいると、いきなり舞台がどんどん広がり、MoMAやらテートギャラリーやらサザビーズやらクリスティーズやら、果ては・・・・まで出てきてしまうスケールの広がりには若干ついて行けない感覚を持ちましたが、インフルエンザ療養中だったせいかもしれません…。

    人物の心の動きなどには少し物足りなさがありました。短絡的に感じるような。このページ数に収めるにはスケールと期間が長いような。

    でも、美術の世界を垣間見るにはとても良い材料で、ほんの数か月ですが、しかもモダンアートですが、アート関連の会社に勤めていた頃の経験を思い出しました。レベルもケタも違いますけど。

    この作家さんは美術館にお勤めの経験もあり、キュレーターの経験もあるそうで、そのご経験や知識が余すところなく披露されていると思われる部分は、さすがにリアルで面白いです。美術の世界って、舞台裏は一般人には知られることも少ないですし、とても興味深いので。

    ルソーやピカソの作品も続々と出てきますので「この作品、見てみたい」と思い、ネットで検索しつつ読み進めました。「ああ、この絵か。なるほど。この表現ぴったり!」って感じで、小説に一緒に参加しながら読む感覚があって面白かったです。

    ルソーの絵は、どこかで見たことがあった気がします。日本にもいくつかあるようですし、過去に何かの展示会で見たのかもしれません。どの作品を見たのかまでは覚えていないのですが…。誰か覚えていないのですが、確か友人が大好きだと言っていた気がします。

    この小説で一番いいなあ、と思ったのは、主人公が絵画を「友達」と言っている所です。

    小さい頃に父親から、広い美術館の中で自分と気の合う友達がいるはずだから探してごらん、と言われたというくだりが、素敵だなあ、と思いました。

    私は美術館に行くと音声ガイドは必須ですが、基本的には絵を感覚で見てしまい、根拠も理由も無く気に入った絵の前で何分もぼ〜っと時間を費やすタイプなのですが、それって、その絵と友達になれたって事なんだ、と思うと、美術館に行くのが楽しくなりそうです。

    お能の「高砂」を見た時も、「風雅な心を友として」という文章に感動したと言いましたが、「友」って人間に限る必要はないのですよね。趣味も含まれますが、自分の心が一番親密な友なんだな、と感じます。

    自分の一番の友である心を大事にしないと、人間の友達といい関係も作れないと。

    後は、音楽もそうなのですが、作品、作家の人生や背景を知りながら見ると、もっともっと面白くなるのですよね。音楽やアートって。歴史が苦手なのでそのあたりからは足が遠のきがちですが、この小説ではアンリ・ルソーの人生や時代背景がわかって、ルソー作品を見る目が変わりました。

    もっと知ったら楽しい事は世の中に山ほどあるとしみじみ思った一冊でした。

    美術館に行きたくなります。

    いま行きたいのはラファエロ展と、エル・グレコ展。ラファエロ展は絶対見よう。
    | Book | 23:54 | comments(0) | - | pookmark |
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